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- 肩の痛み
あなたの肩の痛み、どのタイプに当てはまりますか?
安静時からの持続的な痛みが出るタイプ
原因
安静時から痛みが持続する場合、肩の関節腔を形成する袋(関節包)が炎症を起こし、赤く腫れ上がっている状態が考えられます。肩を動かそうとすると、腫れた関節包が引き伸ばされ、痛みが増すため、肩を動かさないように無意識に力を入れて固定することがあります。これが原因で周囲の筋肉が凝り固まり、別の痛みを引き起こす可能性があります。
対処法
関節炎を鎮静化させ、痛みを和らげることが重要です。安楽な姿勢でリラックスし、三角巾で腕を支える、氷枕で冷やすなどが効果的です。痛み止めの効果が限定的な場合もあり、整形外科の受診をお勧めします。
安静時は痛くないが動かすと痛むタイプ
原因
肩が安定して皿の上に載っていない、周囲の関節包や筋肉が適切に伸縮・滑らない、組織同士の接触面に滑らかさがないなど、関節が十分に動作するための条件が満たされていない状態です。
対処法
関節の安定性を取り戻すための運動療法や、炎症に対応した治療が重要です。関節包や筋肉の伸縮性を改善し、滑りを良くするリハビリテーションが有効です。痛みが改善されない場合は、手術による治療が検討されることもあります。
肩が外れそうで怖い、実際に脱臼してしまうタイプ
原因
肩関節が脱臼する原因として、関節包が骨頭を支えきれなくなる状態があります。関節窩と骨頭の間の関節包が適切に機能しなくなり、骨頭が外れやすくなります。
対処法
手術が必要かどうか、どのような手術が適切かは、患者の状態や症状、生活環境によって異なります。関節鏡を用いた手術や、骨を移植する伝統的な術式など、選択肢は多岐にわたります。
肩の痛みの原因
肩の痛みはさまざまな原因によって起こりますが、特に多いのが「肩関節周囲炎(五十肩)」、「肩腱板インピンジメント症候群」、そして「腱板断裂」です。
肩関節周囲炎
肩関節周囲炎とは
50代から60代によく見られる病態で、五十肩とも呼ばれます。関節腔を取り巻く関節包が炎症を起こし、肩が動かしづらくなる症状です。この病態は、原因不明で突然に肩に痛みが出現し、腕を上げにくくなる可動域の制限が特徴的です。
肩関節周囲炎の症状
初期には動作時や夜間に痛みが出現し、次第に安静時でも痛むようになります。肩の可動域が制限され、日常生活に支障を来すこともあります。
肩関節周囲炎の治療方法
初期は炎症を抑えるために消炎鎮痛薬の使用や、肩の安静が重要です。回復期には、リハビリテーションを通じて肩の可動域を改善します。
肩腱板インピンジメント症候群
肩腱板インピンジメント症候群とは
肩峰と腱板の間に存在する肩峰下滑液包が、繰り返しの動作により炎症を起こし、肩に痛みを引き起こす症状です。肩を動かすと痛みが現れ、特に肩を挙げる動作が困難になります。
肩腱板インピンジメント症候群の症状
特に腕を挙げる動作で肩に痛みが生じ、肩の内側を押さえながら腕を挙げると痛みが出る「インピンジメント徴候」が確認されます。
肩腱板インピンジメント症候群の治療方法
ストレッチングや筋力トレーニングを含む運動療法が中心です。痛みが強い場合は、肩峰下滑液包内にステロイド注射をおこなうこともあります。改善が見られない場合は、手術が必要となることもあります。
腱板断裂
腱板断裂の症状とは
肩を構成する主要な4つの筋肉の腱、つまり腱板が断裂することで、痛みとともに筋力の低下が生じます。この状態は中高年に多く見られ、加齢や外傷、スポーツなどのさまざまな要因で発生します。
腱板断裂の症状
痛みの他に、腱板の機能低下による筋力の弱さが特徴です。場合によっては、特に症状がないこともあります。
腱板断裂の治療方法
軽度の場合は保存的治療が主となりますが、症状が重い場合や若年者で外傷性の断裂がある場合は、手術による修復が検討されます。
肩の痛みの予防と改善のために
- 同じ姿勢を長時間続けないように心がけましょう。
- 温めて血行を良くし、筋肉の疲労を解消しましょう。
- 定期的な運動やストレッチで肩周りの筋肉を強化しましょう。
- リラックスして身体を温め、疲労回復に努めましょう。